初恋の甘酢あんかけミュージアム


担当
智史

初恋の甘酢あんかけミュージアム
藤井智史

あれは小学校低学年の頃だったか、同級生の少し大人びた女の子、〇〇さんに恋をしていた。

友だちが、「智史君、このクラスで誰が好きなの?」という質問をしてきた。

当時の私は、正直に(正直の前に何か付くかもしれない)、「〇〇さんが好き。」と言ってしまった。

冷やかしで友だちは、「智史君は、〇〇さんが好きなんだって。〇〇さんは、どうなん。」と〇〇さんに友だちが問う。

〇〇さんの一言、

「私に惚れると殺すよ。」

「殺す」という言葉に、敏感に反応してしまい(今考えれば、あれは、〇〇さんの照れだったのかもしれない)、一気に恋は冷めてしまった。

子どもの頃の甘酢っぱい初恋。

もう二度と味わえないが(二度と味わいたくないか)今も心の中のミュージアムに、深く残っている。

小学校の同級生、皆元気にしているかなぁ~。

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わたくしを更新中の深呼吸

担当
文切
わたくしを更新中の深呼吸
山岡冨美子
川柳塔誌電子化事業で公開している、1039号同人近詠巻頭から。

パソコンはよく固まる。
更新中のマークをぐるぐるさせたまま一向に進まない。
反応もしてくれない。こうなると電源を落とすしかない。

実際はそんなに頻繁には固まっていないはずだが、忙しい時に限って固まるので印象に残るのだろう。
忙しいのであれやこれやといろんなプログラムを立ち上げ、ウィンドウをたくさん開き、同時進行で作業する。

「できて当たり前。あれやこれや、なんでもかんでも、同時進行だろうがとにかく処理しろ。忙しいのに再起動なんてありえない。いますぐやれ。」

・・・ブラック企業の社長のようなセリフ。

一旦電源を落としてパソコンには少し休んでもらいましょう。
その間にわたしも深呼吸して更新。
パソコン共々リフレッシュしたら、ひとつひとつ落ち着いて片付けていきましょうか。

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格差とはショーウィンドーの内と外


担当
奏子

格差とはショーウィンドーの内と外
居谷真理子

かしこまった格好ではなく、ラフなスタイルでサンダル履き。サングラスをしたままでシャネルやグッチの店に入り、大根を買うかのごとく買い物をする人を良く目にする。
そうか、日常生活の一部なんだな。
…と私は思って見ている。
もちろんショーウィンドウの外から。
マッチ売りの少女が窓越しに見た家族の団欒も、団欒している側は日常生活の一部だったのだろう。
この国は格差社会である。
私には到底買えない物を易々と手に入れられる人が居る。
私が易々と手に入れられる物を悩み抜いた末に買えない人が居る。
誰だって格差を肌で感じるのは居心地がわるいから。
普段は気づいても、知らないふりをしてやり過ごす。
ガラス一枚、平等という名前の不平等が大きなショーウィンドウ越しに、こちらを見て笑っている。

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のど飴を舐めて呼名の準備する


担当
智史

のど飴を舐めて呼名の準備する
藤井智史

「ふじいさとし」

大会や句会で呼名することは、全く苦では無い。
呼名ができることは、大変嬉しいことと思っている。
元気良く呼名することが私のポリシーである。

大会が始まって全く句が抜けず、やっと抜けて呼名しようと思ったら、声が裏返ったり、声がかすかすで出にくくなったりすることがあり、残念な思いで家へ帰ることがある。
逆に大きな声で呼名をしようと思ったら、怒ったような呼名になってしまう。

柳友の呼名は、堂々とはっきりしていて、羨ましく思うことがある。

何か良い方法は無いかと思っていたら、ここ最近柳友より、大会で飴をいただくことが多くなっている(皆さん、有難うございます)。

飴を舐めると、呼名しやすいことがわかった。
力いっぱい呼名をするには、やはり飴を舐めて、のどの調子を整えないといけないと思った。

(全没魔王の声)「こら、智史。ただその前に全没にならないようにせんとな。」

(智史)「はい…。ありゃ。」

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無駄なことしてきたからの味になる

担当
文切
無駄なことしてきたからの味になる
斉尾くにこ

川柳塔誌電子化事業で公開している、1042号同人近詠巻頭から。

毎週web句会を開設したのは2015年11月(開設時は川柳塔おきなわ準備室)。
当初は需要があるのかよくわからなかったし、自分でも「無駄なことやってるのかもな」と思いながらの運営だった。
しかし不思議なもので、その「無駄なこと」が思わぬところでつながったり、新たなの動きが生まれたりということが何回もあった。

私が川柳塔社webサイトの管理人になったのも、川柳塔社でweb句会や電子化事業が始まったのも、積み重ねてきた「無駄なこと」のおかげだと思っている。

今後も「無駄なこと」から生まれる味を楽しみたい。

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