きさらぎの絵に描き添える鳥の影

投稿者
真島久美子

先きさらぎの絵に描き添える鳥の影
木本朱夏

 
顔も見たことが無いその人を、私は佐賀空港へ迎えに行った。
到着口から出てきたその人と目が合った瞬間、なぜかお互い通じるものがあり「木本朱夏さん」だと、すぐに分かった。

これが私の川柳人生を変える大きなきっかけになった。

朱夏さんに背中を押され、卑弥呼の里川柳会を立ち上げた。
冊子のページの振り分け方、誌上大会の流れのノウハウ、全て朱夏さんから学んだことだ。

どこへ行っても「卑弥呼の里の久美子さんね」と言われるようになり、ふにゃふにゃと川柳を続けてきた私のままではダメだと思うようになった。
「卑弥呼の里川柳会」を私が作ったのではなく「卑弥呼の里川柳会」に私が作られていくのだ。

出会いの大切さ、素晴らしさを口にするのは簡単なことだが、その出会いこそが自分を変えるきっかけになる。
塔に入会し、同世代の仲間も増え(投句も増え)、その仲間同士でバカなLINEをしながら、いつもありがたい気持ちでいっぱいになる。

こんな幸せも朱夏さんとの出会いがなければ感じることは出来なかっただろう。
この出会いを磨いていく為にも、私は私に出来ることを精一杯やっていきたいと思っている。

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