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トイレットペーパーと目が合いました

担当:文切 トイレットペーパーと目が合いました
森山文切
もうそろそろ出番ですか?
あ、まだですね。いえいえ、どうぞごゆっくり。

えっ、そんなに食べたんですか?
ダメですよ、もともと胃腸が弱いんでしょう?
付き合いで仕方なく?わかります。わたしも断れないタイプだもの。

あ、出番ね。
いつものセリフをお願い?もう、しょうがないな・・・

「あ〜れ〜、ごむたいな〜」

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曇天を割る一撃を溜めておく


担当:智史

曇天を割る一撃を溜めておく
藤井智史

あの曇り空のように不幸や不運や挫折を誰もが何度も経験し、辛く、苦しく、悔しい思いをしてきただろう。
 
ただ、人生それで終わっては、楽しくないではないか。
 
静かに時を待て。
 
暗雲な日々から、光を取り戻すため、最大の一撃を溜めておくのだ。

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一斉に開く告別式の傘

担当:文切 一斉に開く告別式の傘
森山文切
ある告別式でのこと。
 
故人を偲び多くの人が告別式に来ており、会場の外に人があふれていた。
「いい人だったねぇ。」「あんなに若いのになんで・・・」
外で話をする人の中には、すすり泣いている人もいた。
 
すると、ぽつぽつと雨が降ってきた。
次の瞬間、たくさんの傘がぱっと開いた。一斉に。
みんな話を続けている。ほとんど反射的に傘を開いたことだろう。
皆すすり泣きながら「悲しい」と言いつつも、自分が濡れないように傘を開いた。
 
これはエゴだろうか?私が今見た景色は、エゴの象徴なのだろうか?
 
答えは否である。
私が見た景色は生きることの象徴である。
どんなに悲しくても、どんなに辛くても、眠たくなったら寝て、腹が減ったら食べ、雨が降ったら傘を開いて、人は生きてゆかねばならない。
私が告別式で見た一斉に開く傘は、生とは何かの、少なくともその一端を示していた。

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ガンダムがいるから日本だいじょうぶ


担当:智史

ガンダムがいるから日本だいじょうぶ
新家完司

日本中のガンダムファンを味方につける一句。
三次元が駄目なら、二次元に頼るという句でもある。
 
今まで数えきれないガンダムが誕生している。
そのガンダムたちが集結したとき、日本の様々なピンチをきっと救ってくれると思う。
 
私も、一時期ガンダムのプラモデル作りやカードダス集めに夢中になっていた。
その大半は、ダンボール箱にしまってしまったが、なぜか一体だけ、私の母が笠岡へ嫁に来る際、実家から持って来た世界の文学の本の前に、閉眼したガンダムが居る。
 
きっと、我が家のピンチを救うだろう。たぶん…。

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逢えるかも知れない約束などないが


担当:奏子

逢えるかも知れない約束などないが
池 森子

気がつくと足が向いている…。
逢えるはずが無いのに…。
約束など無論無いのに…。
 
逢いたいのは、あの日のあなた。
あの日、私が傷つけたあなた。
どうしても、どうしても伝えたい事があるから!
だから…私は又、ここへ来てしまう。
 
もしかしたら、あなたもそう思ってくれているかもしれない!
 
淡い期待…そして突き刺さる現実。
 
時間だけが私を優しく癒す。
 
この痛みが消える時、私は私を許せると信じたい。
 
私が私を許せる時が来たら…あなたに逢えるのだろう…約束などないが。

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