ひとつだけ真新しいガードレール

担当:文切 ひとつだけ真新しいガードレール
森山文切
ある日、車を運転していたところ、カーブに設置してあるガードレールがひとつだけ新しいことに気が付いた。
新しいガードレールの下には、花束が置かれていた。
事故があって誰か亡くなったのだろう。
 
真新しいガードレールもいつかは古くなって、他のガードレールと同じになっていく。
このカーブも多くの人にとってはただのカーブになるだろう。
でも亡くなった人の家族にとっては、恋人にとっては、友人にとっては、そうではない。
多くの人にとっての「普通」が「普通でない」人もいる、そのことを強く感じた瞬間だった。

大型連休です。みなさま安全運転を。

若手同人ミニエッセイトップ

2 Comments

  1. 返信
    くみ 2017年5月2日

    う〰。胸にズーンときました。哀しいストーリーが展開されていきます。

    • 返信
      森山文切 2017年5月3日

      コメントありがとうございます。

      この句を作ったのは3年ほど前です。先日同じ場所を通りましたが、普通のガードレールになっていました。

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