担当 文切 |
先ばかり歩きたがるな影法師 |
新しいこと。
刺激的なこと。
なぜだかうまくいった。
失敗しても「失敗した」と思わなかった。
うまくいくまでやれば、成功になる。
自分を信じてきた。
前だけ向いてきた。
とにかく突き進んだ。
なぜだかゴールできた。
止まっても「休憩中」と思っていた。
ゴールするまで進めば、ゴールできる。
「まわり」は見なかった。
気がつけば僕は真っ黒だ。
でも真っ黒でいいだろう?
影はいつでも先を行き、僕はいつでも影を追う 。
影があるのはあたりまえ。
僕は黒くてあたりまえ。
「先ばかり歩きたがるな影法師」
ふと声がしてふりかえった。
おひさまがあった。
「まわり」は見なかったから、気がつかなかった。
目の前に、影がない。
僕も、光っている。
影も、黒い僕も、おひさまに背を向けていたからだったんだ。
「若手同人ミニエッセイ」は今回で最後です。
ご愛顧いただきありがとうございました。
来年から別の形で生まれ変わります。
新しい運用方法は来週発表します。
ご多忙の中毎月欠かさずエッセイを書いていただいた栃尾奏子さん、藤井智史さん、本当にありがとうございました。