2016年10月WEB句会 (第7回)

2016年10月WEB句会 (第7回)

投句数 268句(135名)
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「こころ」
米山明日歌 選

星五ツ付けた心のオモテナシ富田保子
畜生と違うところがここなんだ松浦よいち
ハイネはルパン私の心まで盗む笹倉良一
12月8日心の風邪をこじらせるまりえ
度を変えてこころも軽くなりました中田尚
沖へ出るもしも心が乾いたら福村まこと
パンドラの箱に本心入れておく川本真理子
あの人の心どでかい○でした白瀬白洞
幾つもの心煮つめて作るジャム白瀬白洞
傘寿超え童話の森に住むこころ澤井敏治
荷の中に腹巻入れる親心十六夜
ひとりでいるときはマシュマロのこころ新家完司
泡立った心を叩く微炭酸由美
表裏干しても乾かない心青砥たかこ
アダージョのこころ序奏にしてわたし大内せつ子
ピーラーで剥いたこころの非常口大内せつ子
通学路こころ育てと花植える上平祥
プルタブを引いたら見えるのが心森山文切
そっと押されて元には戻せないこころ森山文切
腐っても元へ戻せるのは心加藤当白
わたくしのこころに残る深い穴高浜広川
影揺れる僕のこころも揺れている高浜広川
笑っても寂しい顔をする鏡吉崎柳歩
擦り切れた心に母の力布はるか
ざらついた心に乗ってこぬ絵筆もえか
研ぎ澄まし心眼でするトリアージ岸井ふさゑ
バカヤロー叫んでこころ掃除する伊藤良一
セレナーデ心の窓をノックする久保卓子
金木犀ざわつく心包み込む青砥和子
コスモスに心を映す秋の恋恭子
ワイパーの拭きムラ雨の日の心柴田比呂志
口ずさむ曲はこころの処方箋城崎れい
佳 作寝たきりのこころの向きを変えてやる北の人
切り取り線を飛び越えていく好奇心さなえ
ふる里はいまもこころの本籍地水野黒兎
ぎくしゃくと五輪心が風邪をひくもえか
ショッキングピンク熟女のこころ奮い立てめぐむこ
人の句引っ込めた心に溜まる綿ぼこり福村まこと
地の句優しさをもらいこころに貯金するよもやま話
天の句落としものですどなたのこころですか雨森茂喜

「こころ」
小島 蘭幸 選

Uターンこころをたたみ父に会う泰平楽
墨衣女ごころの曼珠沙華落犀庵
箒目にこころを洗われる古刹喜屋武白雨
純粋なこころのままに朽ちている大木雅彦
こころまで映るスマホが離せない大木雅彦
肝心なときに寝たふりする海馬たまき
マニュアル通り詫びて遊んでいる心まりえ
こころの灯ともしてくれた流れ星真田義子
真心の形に曲がる母の背な平井美智子
傘寿超え童話の森に住むこころ澤井敏治
こころには時間ぐすりを塗りましょう由美
こころの傷が今日のお風呂に浮いている勘右衛門
表裏干しても乾かない心青砥たかこ
通学路こころ育てと花植える上平祥
ふる里はいまもこころの本籍地水野黒兎
メタボのせいかこころ重くてけだるいの寺川弘一
趣味三昧心の隙間埋めている森清泰範
こころから笑える人と手を繋ぐ郷田みや
影揺れる僕のこころも揺れている高浜広川
こころが寒いISも原発もちひろ
ブラックホール人のこころは分からない吉崎柳歩
まごころが匂う新米郷の味竹内いそこ
副賞はワインレッドのハートです美馬りゅうこ
もてなしの心が味に沁みているすずき善作
逃げやすいこころにかける鍵はない澁谷さくら
地吹雪のこころ誰にも見せられず海賊芳山
バカヤロー叫んでこころ掃除する伊藤良一
折れかけた心に薔薇を接ぎ木する水たまり
小銭ジャラジャラこころ楽しく生きているうちだあつこ
ゆくりなく涙のかたちする心
見えないね映らないのね女心久保卓子
こころから愛してますと言う儀式かっぱ堂
佳 作寝たきりのこころの向きを変えてやる北の人
タコ焼きを食べてこころもまるくする橋倉久美子
笑っても寂しい顔をする鏡吉崎柳歩
エンゼルは老眼ハート射抜けない海賊芳山
こころころころ一直線にあなたまで岡本恵
地の句ひとりでいるときはマシュマロのこころ新家完司
人の句落としものですどなたのこころですか雨森茂喜
天の句君にこころ奪われてから青い空水野黒兎

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