題
「思 う」
太田紀伊子 選
| 水割りの氷になって思案する | 杉山太郎 | |
| 如何にして余生楽しく暮らそうか | 素人 | |
| 思う事戦争平和飯のこと | ぶちの駄馬 | |
| 思い付きで喋って困る後始末 | 村上玄也 | |
| 丑年の生まれでしょうか鼻ピアス | 安藤なみ | |
| 年重ね笑った道をふり返り | 井上靖 | |
| 離れ住む阿蘇のふもとに無事願う | 井上靖 | |
| 筋書きは要らない思うまま生きる | バンビ | |
| 真っ白になれば綺麗と思う髪 | 由美 | |
| お母さん 誰だと思う私だよ | 武良銀茶 | |
| 適当な味付けばかりなぜ誉める | 澤崎ひらめ | |
| 苦しさは通過点だと八合目 | 両澤行兵衛 | |
| 思ったことしか口にできないから困る | 橋倉久美子 | |
| 大人への一歩と思う反抗期 | よしひさ | |
| 光より早く思いは届くもの | 水野黒兎 | |
| 自分のことぐらい自分でと思う | 久保卓子 | |
| 朝食の支度でよぎる夕セール | 鹿野太郎 | |
| ニッポンを思う借金を思う | 福西茶子 | |
| 子を持って詫びております親不孝 | 福西茶子 | |
| 浪費だなんて思っていない縄のれん | 上山堅坊 | |
| 流れゆく雲に親指立てられる | 森山文切 | |
| 大変と周りが思うほどじゃない | 船岡五郎 | |
| 好き勝手できて元気に生きてます | 坂裕之 | |
| 今度こそこそはと思う休肝日 | 若芽 | |
| 片思い時計はいつも右回り | 寺川弘一 | |
| 未送信BOXあなたへの思い | てまり | |
| 思い上がりに届かなくなる民の声 | 足立茂 | |
| 宝だと思う健康保険証 | うちだあつこ | |
| 思い出を松竹梅に仕分け中 | 平井美智子 | |
| 子を思う母は鬼にもなりましょう | 澁谷さくら | |
| 詫び状の半分ほどはホントです | 岡本恵 | |
| 亡くなった父の誕生日を祝う | 水たまり | |
| 佳 作 | 封筒に詰めきれませんこの思い | 落犀庵 |
| 居酒屋にわざと忘れた片思い | 汐海岬 | |
| 摂生は嫌だが長生きはしたい | 彦翁 | |
| 嫌な奴あいつも俺が嫌な奴 | 夢邸 | |
| 過ぎ去ってから思い知る恩の数 | 徳重美恵子 | |
| 人の句 | 折り鶴はきっと償いだと思う | 颯爽 |
| 地の句 | ふと思う「世界平和」と言う台詞 | 古屏風 |
| 天の句 | 切りたいと思う糸ほど切れにくい | 澁谷さくら |
題
「思 う」
新家 完司 選
| 口角を上げて見せない腹の底 | 春爺 | |
| 見てくれのフルスロットル省みる | 相模秋茜 | |
| 故郷思うビルの谷間の夏まつり | アカエタカ | |
| 君思う心は今も十五歳 | 光畑勝弘 | |
| 封筒に詰めきれませんこの思い | 落犀庵 | |
| 奇跡だと思う麻酔の切れた朝 | さなえ | |
| 海ほどの愛だったのかふと思う | 石田穗實 | |
| 気に食わぬ奴だと双方が思う | 吉崎柳歩 | |
| 仲良しと思うでしょうねペアルック | 中矢長仁 | |
| 平均寿命みんな越せると思ってる | 沢田正司 | |
| 親思うほど子は思わない順送り | 北田のりこ | |
| カネよりもピュアで居たいと思う朝 | 古屏風 | |
| 犬だって思うところがある目つき | 浮世っ子 | |
| 味方だと思った妻の筵旗 | よしひさ | |
| ごめんねは勝利宣言だと思う | アズスン安須 | |
| 味方ともライバルだとも思う夫 | たまき | |
| ニッポンを思う借金を思う | 福西茶子 | |
| ＤＮＡつくづく思う気の弱さ | ちひろ | |
| 何しょうと思い私は立ったのか | 坂上淳司 | |
| この世とは思うがらしくない月夜 | ころのすけ | |
| 幾つかの岐路の轍をふと思う | ころのすけ | |
| いつまでも元気だと子に思われる | ツボ | |
| 案の定悪い予感はすぐ当たる | かっぱ堂 | |
| 親不孝だったと思うことばかり | 上原稔 | |
| 好き勝手できて元気に生きてます | 坂裕之 | |
| ふと思うおひとり様の家族葬 | 永見心咲 | |
| 年金の余生合格だと思う | 木田比呂朗 | |
| 思う事ばかりで溜まる可燃ごみ | 森山盛桜 | |
| 介護する子に渡そうかこのハンコ | 山々坊 | |
| ブログ見て井戸の中から空見上げ | 三好光明 | |
| 思うことあるのか遠く見る目つき | 片山かずお | |
| アジサイは手紙 小説とも思う | 柴田比呂志 | |
| 佳 作 | 鮮血がみなぎる思い立ち上がる | 坂本加代 |
| 摂生は嫌だが長生きはしたい | 彦翁 | |
| 青梅の苦さは世間だと思う | 笹倉良一 | |
| まだ乗れると思うメリーゴーランド | 川本真理子 | |
| 存分に思い惑えと濡れた傘 | 竹内いそこ | |
| 人の句 | 詫び状の半分ほどはホントです | 岡本恵 |
| 地の句 | 未送信BOXあなたへの思い | てまり |
| 天の句 | 生と死を一瞬思う卵割る | うちだあつこ |