本社句会秀句2021

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川柳塔 2021年5月本社誌上句会秀句
兼題 「覗 く」 川本真理子 選
人の句 顔色で心覗いてくれた母 大内朝子
地の句 火吹竹覗いて子等の小宇宙 津守柳伸
天の句 人間のロマン覗いた花筏 大前安子
兼題 「 腕 」 山田 耕治 選
人の句 抱きしめて抱きしめられて泣きました 島田明美
地の句 財産はないが昭和の力瘤 竹村紀の治
天の句 組んだ腕無口な父の答え待つ 加藤江里子
兼題 「軽 い」 木田比呂朗 選
人の句 肩書きが取れた名刺の自然体 笹重耕三
地の句 さらさらと茶漬けで済ます旅帰り 木本朱夏
天の句 駅一つ歩いて今日も身が軽い 石田隆彦
兼題 「ややこしい」 くんじろう 選
人の句 助成金頂くまでのお手続き 竹村紀の治
地の句 時間差で十五種類の薬飲む 清水久美子
天の句 たかが茶でございませんかお家元 居谷真理子
兼題 「奇 跡」 新家 完司 選
人の句 あの人の前で切れたの靴の紐 みぎわはな
地の句 ミジンコで生まれなかったのが奇跡 木本朱夏
天の句 恐山ビートルズすら降りてくる 稲見則彦
月間賞 稲見則彦
川柳塔 2021年4月本社誌上句会秀句
兼題 「空 気」 柳田かおる 選
人の句 酸欠の蛍よ八日目の蝉よ 永見心咲
地の句 胸いっぱい香り吸い込む新刊書 稲角優子
天の句 大気汚染地球は今や瀕死です 黒田茂代
兼題 「アウト」 松原 寿子 選
人の句 粘り抜くここでアウトになるものか 坂裕之
地の句 シャットアウトしたいコロナという魔物 大久保眞澄
天の句 またアウトへこたれへんで明日がある 山本昌代
兼題 「忘れる」 仁部 四郎 選
人の句 忘れたら進軍ラッパ鳴りますよ 居谷真理子
地の句 忘れたと記憶にないの大きな差 太田省三
天の句 夫婦坂忘れられないあの辺り 太田扶美代
兼題 「ぺらぺら」 月波 与生 選
人の句 両親を騙したことが一度ある 榎本日の出
地の句 早期退職募るはんぺんはぺらぺら 永見心咲
天の句 一枚の紙に斬られた過去がある 木本朱夏
兼題 「立 場」 小島 蘭幸 選
人の句 静止画を抱き反核の列にいる 田辺与志魚
地の句 スタンバイしている三色ボールペン 木本朱夏
天の句 肩書きを取ればやさしい人でした 斉尾くにこ
月間賞 斉尾くにこ
第九回 春の川柳塔まつり誌上大会特選句
課題 「 波 」 野沢 省悟 選
特選句 一尋の波を褥として生きる 平井美智子
特選句 波打ち際に朱いポストが立っている 嶺岸柳舟
課題 「 波 」 平井美智子 選
特選句 一の波二の波父と母である 太田のりこ
特選句 波風を立てずに生きて顔がない 西谷公造
課題 「 飾 る」 弘兼 秀子 選
特選句 春の絵で飾るおひとりさまの壁 木本朱夏
特選句 幸せな振りをしている飾り窓 田中俊子
課題 「 飾 る」 竹治ちかし 選
特選句 林住期見栄も虚飾もない暮らし 雪本珠子
特選句 修飾語とるとのっぺらぼうのボク 永井松柏
  (自由吟) 芳賀 博子 選
特選句 干し大根祈りになってゆく途中 河村啓子
特選句 おみくじは中吉ワクチンの順を待つ 山本希久子
  (自由吟) 小島 蘭幸 選
特選句 海が凪ぐ君が笑っただけなのに 糀谷和郎
特選句 転がっていった淋しい音だった 居谷真理子
川柳塔 2021年2月本社誌上句会秀句
兼題 「ゆるい」 髙杉  力 選
人の句 義父からの結び目ゆるい荷物つく 山本加お里
地の句 ゆるい目にきっちり締めておきました 谷口義
天の句 脱衣所に落ちていたのはぼくのネジ 髙瀨霜石
兼題 「ランク」 工藤千代子 選
人の句 訳ありの方へわたしは分けられる 辻内次根
地の句 副のつく役が僕には似合ってる 吉村久仁雄
天の句 ランキング上が目指せる二位が好き 齋藤奈津子
兼題 「 隠 す」 北野 哲男 選
人の句 喝采の中に隠れていた嫉妬 生田頼夫
地の句 元気だよそれだけ言った電話口 上田ひとみ
天の句 隠してもオーラでてるよお幸せ 近兼敦子
兼題 「わがまま」 米山明日歌 選
人の句 わがままを三百席手に入れる 中前棋人
地の句 人間が真ん真ん中という地球 辻内次根
天の句 不等辺三角形のまま生きる 髙瀨霜石
兼題 「 愉 快 」 新家 完司 選
人の句 パレードに参加テキーラぶら下げて 村田博
地の句 好きですと上手に書けたペンを買う 上田 和宏
天の句 ふたりとも同じくらいの記憶力 上田ひとみ
月間賞  上田ひとみ
川柳塔 2021年1月本社誌上句会秀句
兼題 「お洒落」 斉尾くにこ 選
人の句 匿名という名でポンと寄附しはる 太田としお
地の句 服に合わせて二十四色あるマスク 村上和子
天の句 断捨離をしました生き方のお洒落 荻野浩子
兼題 「ぽろぽろ」 杉野 羅天 選
人の句 舞台裏のピエロの涙君知るや 髙杉力
地の句 鳥取の砂像は北風へ向かう 斉尾くにこ
天の句 こぼれ出た言葉散らかり長い冬 冨永恭子
兼題 「 数 」 三浦 強一 選
人の句 太陽を貰う一人に一つずつ 平井美智子
地の句 皺の数少し笑いが過ぎたよう 伊藤玲峰
天の句 あと一つ折れば飛び立つ千羽鶴 西谷公造
兼題 「キュン」 岩田 明子 選
人の句 一本のバラとワインとラブレター 植野繁子
地の句 ラストダンス僕でホントにいいですか 北川ヤギエ
天の句 寒いねえ逢いたいねえと来たメール 美馬りゅうこ
兼題 「安 心」 小島 蘭幸 選
人の句 陽だまりがあった 笑い声があった 髙瀨霜石
地の句 辞世の句できたお次は恋を詠む 居谷真理子
天の句 この服を着ると安心するのです 谷口義
月間賞 谷口義