本社句会秀句2020

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川柳塔 2020年11月本社誌上句会秀句
兼題 「ショック」 森山 文基 選
人の句 カメラ壊れた恋人に逃げられた 新家完司
地の句 小さいショック与え続けて手懐ける 井丸昌紀
天の句 二黒土星ショックに弱くなりました 谷口義
兼題 「探 す」 松本 文子 選
人の句 うなずいて赦す言葉を探す箸 工藤千代子
地の句 風船が亡母を捜しに行ったきり 北野哲男
天の句 優しさを探しています秋の午後 平井美智子
兼題 「大 人」 木本 朱夏 選
人の句 恋人は無理悪友になったげる 居谷真理子
地の句 月少し欠けて大人の事情とか 石橋芳山
天の句 トンネルを抜けて気楽なシニアです 松本文子
兼題 「 風 」 菱木  誠 選
人の句 抗った風で流線形になる 田辺与志魚
地の句 秋風が私の脆いとこを突く 小川賀世子
天の句 確と飛ぶつもりで風を溜めている 黒田茂代
兼題 「単 純」 新家 完司 選
人の句 誉められてスキップをして蹴躓く 平井美智子
地の句 一本気グラデーションのない夫 北野哲男
天の句 上にあるものはいつかは落ちてくる 糀谷和郎
月間賞 糀谷和郎
第26回川柳塔まつり(2020年10月本社誌上句会秀句)
兼題 「プライド」 栃尾 奏子 選
人の句 国家斉唱きみはするのかしないのか 伊藤豊志
地の句 母のプライドお豆腐の角にある 小林すみえ
天の句 銀杏散る一円で売るブリタニカ 高市すみこ
兼題 「しっかり」 鈴木いさお 選
人の句 へそくりを確保した女のやがて 市田鶴邨
地の句 全力で投げろ受けとめてやろう 居谷真理子
天の句 言葉など要らぬしっかり抱いてやれ 谷口修平
兼題 「織 る」 永見 心咲 選
人の句 でこぼこなわたしですがと織っている 香月みき
地の句 あと何年八十歳になりました 太田としお
天の句 悪友とワンダーランド織り上げる 新家完司
兼題 「元 気」 竹村紀の治 選
人の句 どうだどうだ俺の表面張力だ 田中なお
地の句 ひまわりに元気をもらう白い夏 佐々木満作
天の句 太陽の下が本籍元気です 山内迪
兼題 「混ぜる」 西 美和子 選
人の句 SNS神とサタンのページです 阪本高士
地の句 切るように混ぜる手首の先の秋 真島久美子
天の句 お母さんにしてくれた事ありがとう 玉山智子
兼題 「 扉 」 小島 蘭幸 選
人の句 禁断の扉に見えてくるマスク 板垣孝志
地の句 仏壇を閉めて田畑売る話 鈴木栄子
天の句 コロナ終息ドアを開けば新世界 木本朱夏
月間賞  木本朱夏
川柳塔 2020年9月本社誌上句会秀句
兼題 「逃げる」 藤井 智史 選
人の句 逃げた過去から消化不良がつづく 田中敬子
地の句 叱責の語尾はぼかして春の中 斉尾くにこ
天の句 人間になろうと雑踏を抜ける 笹重耕三
兼題 「どうも」 久保田千代 選
人の句 現実がどうも予想を越える老い 原田すみ子
地の句 七色のどうもを使う如才なさ 居谷真理子
天の句 朴訥のどうも一語が温かい 中村惠
兼題 「ざっくり」 三宅 保州 選
人の句 ざっくりな暮らしの中にある明かり  山口弘委智
地の句 ざっくりと育てた子らの出来の良さ 大島ともこ
天の句 説法の中にざっくり生きる知恵 長谷川崇明
兼題 「たわむれ」 真島久美子 選
人の句 たわむれているのか涙出る話 松本あや子
地の句 そうこれで良かったのだと雪うさぎ 栃尾奏子
天の句 fの1ゆらぎの中でたわむれる 澤井敏治
兼題 「再  生」 新家 完司 選
人の句 乾かしてまた来年の水中花 太田省三
地の句 飛び魚になるから今は眠らせて 斉尾くにこ
天の句 火に強くなって首里城立ち直れ 藤澤照代
月間賞  藤澤照代
川柳塔 2020年8月本社誌上句会秀句
兼題 「だけど」 中村  惠 選
人の句 負けましただけど清々しい気分 小川道子
地の句 不肖の子だけど親です味方です 長髙俊雄
天の句 小さな目大きな未来見つめてる 敏森廣光
兼題 「動 物」 上田ひとみ 選
人の句 猫のこと金魚のことの日記帳   藤田雪菜
地の句 恐いとは言えぬ尻尾を振っている 平松かすみ
天の句 君の飼う猫がいけずをするんです 田中ゆみ子
兼題 「稼 ぐ」 髙瀨 霜石 選
人の句 よく稼ぐ方ではないがいい男 政岡日枝子
地の句 この世での稼ぎこの世で使い切る 奥野健一郎
天の句 ともかくもお腹いっぱい食べさせる 上田ひとみ
兼題 「老いらくの恋」 島田 握夢 選
人の句 蘇るワクワク狂いだすピンク 石橋芳山
地の句 この歳になっても指切りはします 立蔵信子
天の句 燃えそうで燻るだけの老いの恋 初代正彦
兼題 「傑 作」 小島 蘭幸 選
人の句 100円ショップ110円の満足度 髙瀨霜石
地の句 僕だけの傑作 僕だけの涙 川本真理子
天の句 生涯を飾る一句は胸にある 木田比呂朗
月間賞  木田比呂朗
川柳塔 2020年路郎忌誌上句会(7月本社句会)秀句
兼題 「 懐 」 村上 直樹 選
人の句 懐に貪瞋痴抱く人の業 澤井敏治
地の句 懐に飛び込んで来いその気なら 永田紀惠
天の句 母の懐大地の匂い陽の匂い 今井万紗子
兼題 「ひんやり」 平井美智子 選
人の句 生年月日をひやひやさせている自粛 森中惠美子
地の句 どこからかひとりぼっちのすきま風 上田ひとみ
天の句 ひんやりと蛍の闇がまといつく 奥澤洋次郎
兼題 「不 可」 水野 黒兎 選
人の句 無いものを探し続けてもう日暮れ 平井美智子
地の句 Uターン禁止私の道続く 小島蘭幸
天の句 いくら歩いても青山からは出ず 長川哲夫
兼題 「欲しい」 古今堂蕉子 選
人の句 欲求不満あるのかロダン立ち上がる 細田貴子
地の句 リーダーシップここできっぱり句読点 美馬りゅうこ
天の句 輪廻転生モトメルモノガオオスギル 柳本惠子
兼題 「たわむ」 阪本きりり 選
人の句 曲げるためるこの手が作る花の舞 長尾三幸
地の句 炎天にたわむ14時からの空 石橋芳山
天の句 枝先をたわませて月ゆっくりと 川本真理子
兼題 「階 段」 小島 蘭幸 選
人の句 雲の階段登って路郎師に会いに 黒田茂代
地の句 階段がある日サスペンスになった 森山盛桜
天の句 ちちよははよ雲の階段降りて来よ 木本朱夏
月間賞  木本朱夏
川柳塔 2020年2月本社句会秀句
席題 「 昼 」 山岡冨美子 選
人の句 昼の隙間がギシギシと過去をだす たむらあきこ
地の句 雷もひびいて午後からの歪 たむらあきこ
天の句 赤ちゃんに風柔らかい昼のバス 小川賀世子
兼題 「ゆとり」 藤田 武人選
人の句 肩書きが皆取れてからでたゆとり 原田すみ子
地の句 脇道を走って気づく風の色 鈴木かこ
天の句 冗談をひとつ投げかけ手術台 長髙俊雄
兼題 「細 い」 安土 理恵 選
人の句 心細い時には妻を連れて行く 松岡篤
地の句 二千万なくても細い息はする 上村夢香
天の句 細い糸切って女は立ち上がる 柿花和夫
兼題 「果 て」 初代 正彦 選
人の句 とことこと歩いてゆけばいいのです 上田ひとみ
地の句 蹴躓き転んだ果ての現在地 山野寿之
天の句 果てまでを走る 私であるために 平井美智子
兼題 「盗 む」 岩佐ダン吉 選
人の句 ロボットになるまでにんげんを搾る たむらあきこ
地の句 人間を盗まれてゆく兵士たち  たむらあきこ
天の句 盗んで盗んで人間国宝になった 小島蘭幸
兼題 「必 要」 小島 蘭幸 選
人の句 伝えたいことありごきぶりは生きる 田中ゆみ子
地の句 不要だと言えなくなって来たスマホ 松岡篤
天の句 夢の中に出てくるだけでいいのです 立蔵信子
月間賞  立蔵 信子
川柳塔 2020年1月本社句会秀句
席題 「 地 」 柿花 和夫 選
人の句 煩悩がすぐ邪魔をする無の境地 中島一彌
地の句 そのうちにノアの箱舟出る地球 萩原狸月
天の句 パプリカを踊ると花が咲く大地 片岡加代
兼題 「ほこほこ」 太田扶美代 選
人の句 話したら心ほこほこ母の膝 酒井紀華
地の句 いつだってあなたの側はあたたかい 上田ひとみ
天の句 嬉しいと書けば心も温くなる 小野雅美
兼題 「ピーク」 内田志津子 選
人の句 沸点の愛も別れは氷点下 山野寿之
地の句 バラ百本もらう私の絶頂期 木本朱夏
天の句 霊山の温もり貰い峰に立つ 長川哲夫
兼題 「切ない」 石橋 芳山 選
人の句 マドンナがアッチを向いて桂馬飛び 木嶋盛隆
地の句 老いるって切ないロックだぜベイビー 居谷真理子
天の句 まだ森は私を抱いてくれません くんじろう
兼題 「養 う」 西出 楓楽 選
人の句 養生訓ひらく人生八合目 木本朱夏
地の句 塩浸けにしたい男を飼っている 山﨑武彦
天の句 身のうちに蝶を育てている詩人 木本朱夏
兼題 「最 初」 新家 完司 選
人の句 ときめいた最初があってまだ夫婦 木本朱夏
地の句 夜が明けるたびに私が新しい 平井美智子
天の句 ふり出しに戻って縄を綯っている 木本朱夏
月間賞  木本朱夏