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佳 作
人の句 地の句 天の句
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取説は年寄り向きに出来てない
いい年していい年ってのなんだろう
晩年という貧相な海に出る
アンチエイジングピンクの服を着ています
パンドラの箱から飛んで出た月日
青と赤うまく混ざらぬ更年期
年齢を体重計が持ち上げる
老人の仲間何歳からだろう
たしか俺金の草鞋を履いた筈
半分過ぎてもう錆びている今年
壺の中に今年を詰めて熟させる
右左丈の合わない閏年
一年の空論喉に吐けぬ泥
辞めたって返してくれぬ年会費
記念樹のグーチョキパーの枝分かれ
忘れてもいい年ですと許される
年齢を聞いても薔薇は答えない
少年は電池切れても笑ってる
父の忌へ父を越せないダンディズム
ワコールでピリオド打ってみるボディ
年ごとに雨の匂いが深くなる
年輪に沁み込んでいる旨い酒
年下の男もこんなおじいさん
来年の約束はせぬチューリップ
記録的加齢でしたとこの一年
物置きにぎゅうぎゅう詰めの五年間
うちの子ものび太の年を越えていく
年の差を補助輪なしで見せつける
半世紀友とついた差何だった
目が回るくらいに歳をとってゆく
年表を突っ切ってゆく青い馬
ディンクスが崩す人口ピラミッド
Yの手がピンと上がらぬヤングマン
年齢を詐称しているミニトマト
老いるため年を重ねたわけじゃない
うるう年だからあなたを愛せない
地軸へと刻む私の誕生日
少年のへそから下がさくらの樹
ランドルト環から一年を覗く
年齢は不詳怪魚になって行く |
荘子隆
あーさまま
雨径
絹田あさ
武本碧
米山明日歌
山田こいし
葵
ひろパパ
岸田万彩
水野黒兎
西沢葉火
原徳利
吉崎柳歩
岩根彰子
田村ひろ子
尾崎良仁
尾崎良仁
美馬りゅうこ
美馬りゅうこ
平井美智子
新家完司
橋倉久美子
橋倉久美子
青砥和子
藤井智史
加藤当白
ひでき
中内孚彦
丹下凱夫
怜
水たまり
米山明日歌
平井美智子
たまき
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くみくみ
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怜
森山盛桜
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