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佳 作
人の句 地の句 天の句
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初孫を抱いて生命線が伸び
ハイティーンつぎつぎ名乗り出る五輪
伸び伸びと育ち縄文杉になる
伸びてゆく背中の羽根はやわらかい
ほめられて伸びるタイプと子は主張
速すぎる出世結えない大銀杏
発芽する小さく裂ける音がした
背走の頭上を越えてゆくボール
生命線あさっての方向に伸び
月を齧る気で爪先立つキリン
本物になりたいサンプルの背伸び
伸びすぎた先で助けを求めてる
伸びしろをはみ出す朝の大あくび
背伸びして平均点にぶら下がる
背伸びして猫がのっそり膝の上
貧しかった頃は伸び伸び生きていた
新月だ水晶体が伸びている
ラーメンが伸びる味方のいない街
伸びる芽に添え木も邪魔と反抗期
追伸と書いてダルマの絵がひとつ
間引き菜の幾多があって芽が伸びる
猛犬の鎖が意外にも伸びる
伸びてゆく破竹は宇宙だと思う
透明になるまで伸びるヨガマット
退院の許可が出そうな爪の色
ふるさとを伸びた道路が切り刻む
高いねえ届かないねと柿たわわ
ベテランの背中を借りて伸びゆく芽
やじ馬の首がじわじわ伸びてゆく
伸びる道探しあぐねているモヤシ
内省と意地で技術が磨かれる
カメレオンの舌は想定外の伸び
よく伸びた脚が小言を踏んづける
少し手を伸ばせば届く虹の端
約束を忘れて伸びをする小指
君知ってから少し背伸びを覚えたの
おずおずと伸ばした指が触れ合った
誉められた背筋は伸びたままにする
届きましたかわたしの胸のビブラート
伸びしろも一緒に買ったスニーカー |
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