|
|
|
人の句 勲章のない制帽で四十年
地の句 未来図へ無限を包むベビー帽
天の句 闘病の友に帽子を編んでいる |
川端一歩
大内朝子
安土理恵
|
|
人の句 胸かした弟子に付人しています
地の句 胸焼けのする答弁を聞かされる
天の句 胸襟も開き過ぎると風邪をひく |
奥村五月
澤井敏治
鈴木いさお
|
|
人の句 妻が不意に敬語で喋り出す恐怖
地の句 戒名を決めると急に逝きはった
天の句 不意に来てすぐに飛び去るあぶく銭 |
西出楓楽
山封枢F
吉村久仁雄
|
|
人の句 ここという時に枯れ木の咳払い
地の句 枯れはった丸なりはったと誉めてる気
天の句 人情も枯れる格差のある街に |
澤井敏治
矢倉五月
木本朱夏
|
|
人の句 ひとりだが上げた手迷うことはない
地の句 決断の眉大股に風を切る
天の句 のびのびと時にきりりと生きよ子よ |
岩佐ダン吉
松本柾子
澤井敏治
|
|
人の句 ゆっくりと言葉の中に消えました
地の句 歌うように奏でるようにありがとう
天の句 正装をしても大阪弁である |
谷口義
木本朱夏
谷口義
|
|