川柳塔 2014年5月本社句会秀句の紹介


席 題
「盛り」
長浜 美籠選
 人の句  離合集散盛り場の吹き溜まり
 地の句  食卓へ婚期逃したネギ坊主
 天の句  生きている限り盛りと思いたい

油谷 克己
山本  進
三宅 保州


兼 題
「血」
北野 哲男選
 人の句  血の出ない刃物持ってる毒舌家
 地の句  血迷うてプロを目指した頃がある
 天の句  血と汗が僕を育てたよいとまけ

藤井 文代
太田扶美代
山野 寿之


兼 題
「タッチ」
岩佐ダン吉選
 人の句  スキンシップ知らぬ少年院の闇
 地の句  元気でいろよと地球儀を撫でる
 天の句  バトンタッチする子がいない梨畑

海老池 洋
古今堂蕉子
新家 完司


兼 題
「からから」
森松まつお選
 人の句  からからの喉にお茶とは気が利かぬ
 地の句  懐がからからなのによう遊ぶ
 天の句  からからの心触れたらすぐ燃える

鈴木いさお
澤井 敏治
原田すみ子


兼 題
「拝む」
松本 柾子選
 人の句  悔しいがお金を拝むことがある
 地の句  こってりと汗出してから拝むこと
 天の句  土壇場ですこしやましい鈴を振る

太田としお
岩佐ダン吉
安土 理恵


兼 題
「愉快」
小島 蘭幸選
 人の句  兄ちゃんがこけた愉快になってきた
 地の句  飲み仲間あつまれ妻は三日留守
 天の句  細胞が笑いたがっている五月

安土 理恵
新家 完司
居谷真理子


月間賞
居谷 真理子



         Copyright(C) 2003 Senryutou.All Rights Reserved