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人の句 この人となんで結婚したんだろ
地の句 熱帯夜化けて出ようかやめようか
天の句 くよくよの種が眠っていた財布 |
森松まつお
居谷真理子
木本 朱夏
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人の句 勘のいい人それなりにある努力
地の句 ひとときの幸せくれた勘ちがい
天の句 裏切られた数だけ勘が磨かれる |
水野 黒兎
西口いわゑ
西出 楓楽
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人の句 秋桜のもつれはきっと風が解く
地の句 千の風きっとおふくろ連れてくる
天の句 約束の小指に重い罪がある |
関 よしみ
小谷 滋彦
米澤 俶子
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人の句 あの世のことは曖昧なままでよい
地の句 あいまいなところに線が引いてある
天の句 どちらにも取れる笑顔が憎らしい |
新家 完司
木本 朱夏
森松まつお
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人の句 一行に今日の私を保存する
地の句 再生治療人のパーツは保存され
天の句 しあわせな日々は記憶の中にある |
山本希久子
岩崎 公誠
新家 完司
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人の句 初舞台気取って見せる馬の脚
地の句 一筆箋コホンと姉の声がする
天の句 哲学者の顔で立読みして帰る |
坂上 淳司
籠島 惠子
森松まつお
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