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人の句 片道切符買う少年の志
地の句 思案して思案して買ういらんもの
天の句 鈴ひとつ買ってちいさな旅終る |
大内 朝子
山田 耕治
木本 朱夏
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人の句 煩悩が大きい箱を選ばせた
地の句 千代紙を貼った小箱に溜める夢
天の句 蓋のない背伸びの出来る箱がいい |
鈴木いさお
木本 朱夏
志田 千代
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人の句 処方せん通りぶらぶらしています
地の句 暇はあるやる気もあるが職が無い
天の句 ぶらぶらとしてるが国も案じてる |
梶原 弘光
嶋澤喜八郎
森松まつお
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人の句 音もなく崩れる一言の語尾で
地の句 氷河崩落冬の苺が甘すぎる
天の句 古里の原画脳裏に崩れない |
池 森子
木本 朱夏
藤井 正雄
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人の句 奢るにはまだ人数が多すぎる
地の句 飲めぬ分歌って元を取って来る
天の句 割り勘で車座になる花の下 |
川上 大輪
木本 朱夏
谷口 義
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人の句 原発禍と向き合っているげんげ草
地の句 朝飯は子等の話を聞きながら
天の句 原稿用紙に向かうとボクが僕になる |
柿花 和夫
山田 耕治
川端 一歩
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