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人の句 濃い一日でしたお白湯を飲んで寝る
地の句 わたくしの行く手濃い闇待つような
天の句 濃い話して下さるな暑いから |
居谷真理子
山本希久子
河内 天笑
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人の句 町工場の技が宇宙へ飛んでいく
地の句 大往生ひとえに君のお蔭だよ
天の句 三歳が事故を知らせた母の怪我 |
柴本 太郎
太田扶美代
古川 奮水
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人の句 トイレとも知らずに猫がついてくる
地の句 おくめんも無くのこのこと元の鞘
天の句 向こうから知らぬ男と妻が来る |
志田 千代
北村 賢子
桝本 宏子
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人の句 熱中症なのか扇風機が故障
地の句 断捨離の去年見捨てた扇風機
天の句 原発へ首横に振る扇風機 |
江見 見清
亀岡 哲子
森松まつお
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人の句 誇るものないので汗で勝負する
地の句 ささやかな誇り献血手帳持つ
天の句 甘言に微動だにせぬ膝頭 |
西出 楓楽
木本 朱夏
柿花 和夫
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人の句 大夕陽倍のいのちをくれました
地の句 ひと粒の麦地に零れ地は満てり
天の句 祝い酒今夜は月も二つ出る |
山本 義子
木本 朱夏
居谷真理子
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