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人の句 みちのくの波押し返すいわし舟
地の句 卒業はところてんでも職がない
天の句 余り日の熊野古道を風が押す |
長川 哲夫
榎本日の出
長川 哲夫
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人の句 雨降って半額にする天の川
地の句 半額のバラでもバラは美しい
天の句 半額の桃の傷から梅雨上がる |
森中惠美子
黒田 能子
木本 朱夏
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人の句 断層が拗ねて地球を困らせる
地の句 拗ねている背中に答書いてある
天の句 にぎやかに拗ねる七夕さまは雨 |
遠山 唯教
松原 寿子
森中惠美子
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人の句 ビタミンのような笑顔をひとつくれ
地の句 美しく化けるビタミン剤を撰る
天の句 ビタミンをたっぷり摂っているお顔 |
山田 耕治
森中惠美子
河内 月子
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人の句 好きな人の裏は覗かぬことにする
地の句 路地裏に僕の昭和が未だ残る
天の句 足の裏に一度もお礼言ってない |
久保田千代
森本 弘風
榎本日の出
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人の句 炎天を黒い日傘のははが行く
地の句 これも修行だ炎天の一万歩
天の句 炎天下鹿と木陰を譲り合う |
木本 朱夏
新家 完司
加藤 俊宣
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