真島久美子ミニ句集

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真島久美子ミニ句集「吉野ヶ里より愛を込めて」

真島久美子(ましまくみこ)
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町大曲2426-2
昭和48年10月5日生(てんびん座)
A型(だけど大雑把)

柳歴
両親の影響で4歳より川柳を作り始める
番傘川柳本社同人
川柳葦群同人
川柳  港  同人
川柳塔社誌友
平成24年7月 卑弥呼の里川柳会立ち上げ

PDF版:下の画像かここをクリック


はじめに
私は句集を出版したことがないので、これが処女句集になる。小さい頃から川柳をしている為、句数だけは膨大にあり(良し悪しは別として)どこから手をつけていいのか、お手上げ状態だった。いい機会だと思い昔の句に目を通してみたが、これまた読んでいて恥ずかしいものばかり。よくもまぁ、どの面下げてこんな句を作ったのだと呆れてしまった。小学生の頃の句は、素直で可愛いものが多い。中学生と高校生の頃は、剣道の句ばかりだ。それから片思いの句。そこから先が恥ずかしいのだ。あの頃に戻れるならば「ちょっと久美子さん。こんな句を作りよったら将来大恥かくばい!」と教えてあげたい。

佐賀県では、年に数回「葉隠研究」という本が出版される。これは佐賀の歴史を学ぶのにはもってこいの内容で、県内の本屋さんに置いてある。そこの川柳コーナーを担当させてもらっているのだが、四か月に一度くらいなので、その時に自分の川柳ノートを整理するようにしている。そしてその中から、自分の好きな句を五句選んで掲載している。年間にすれば十五句ほどではあるが、それが一年間のうちで私が最も好きだった自分の句だ。今回のミニ句集は、その中から選ぶことにした。私の独断と偏見で選んだもので申し訳ない気持ちだが、皆さんに読んでいただけるとありがたい。

十指しかなくて心が掴めない
通り雨嘘が滲んだだけのこと
アンテナの形で人を乞うている
核心にせまる醜く溶けながら
生きてゆくつもり鉛筆噛みながら
心臓と書いてハートと読む月夜
鉱山も私もゆっくりと錆びる
泣き虫が全部奪ってゆくのです
地平線父にも父がいたように
シャーベット状の言葉で眠れない
言い訳の一つに雪を抱いている
負け犬になれるアナタはかっこいい
生ぬるい雨生ぬるい胸に降る

予防接種のような恋なら済みました

折り紙の白が迷ってばかりいる
ライオンになろうなろうと痩せてゆく
どれくらい憎いか聞いてくる雨だ
アスファルトなんかに私咲かないわ
取り外し可能と書いてある背中
形あるものが怖くて裏返す
飛び跳ねる劣等感のその上で
私には無い迷路から出る勇気
仲間だと思う裸足でサンダルで
触れた手が心になってゆくのです
酸性になるまで泣いてみるつもり
母さんがくれた100ワットの言葉
線になる点をいくつも持った母
淋しいと書けば重たい紙になる
試着室鏡の奥にある樹海
冷えた指以下同文の中の冬
藁を編む素手も素足も藁にして
黒だけが残る絵の具の中の海
異次元のバスは私を置いて行く
月までの距離で私を光らせる
指差した先に等身大の虹
縮んだらスタンドバイミーを流す
輪の中で吠えたい喉を持て余す
清潔な指で潰しなさい私
スキップをしたらピカソの絵になった
口笛でゆっくり消えてゆく火種
クエスチョンマークの下にある酸素
目の前で散っているのは自尊心
直線が生まれるここじゃない何処か
飯粒が六法全書から零れ
向こう岸ばかりに届く桃である
追伸は人間臭いことを書く
夕陽ってこんなに小さかったかな
軽々と言葉を越えてくる涙
飛べそうな肩甲骨にある記憶

一輪が跳ねて野の花らしくなる

(平成29年8月10日掲載)

23 Comments

  1. 返信
    森山文切 2017年8月12日

    訂正

    4句め
    革新>核心
    に修正しました。修正されていない場合はブラウザの更新(F5キーか上の方の丸い矢印をクリック)してください。

    • 返信
      久美子 2017年8月13日

      文ちゃんのお陰で、なんかすごくスッキリしました。

      この気持ち良さはなんだろう・・・

      実はまだ両親にも見せていないのだ。

      本当にありがとうね★

  2. 返信
    高柳閑雲 2017年8月12日

    僕の知らぬところで、発火していましたね
    粒揃いの句が並びました。でも暴発まではいってない。本当は真面目な久美子さんのいいところ✌

    • 返信
      久美子 2017年8月13日

      ありがとうございます!

      爆発したいんだけどね、真面目な性格が邪魔するのよぉ。

      豊橋で爆発しようかな・・・。

  3. 返信
    さくら草 2017年8月11日

    アスファルトなんかに私咲かないわ  久美子さん

    この句を見たとき私はとても感動したことをおもいだします。

    処女句集おめでとうございます。~(^◇^)/
    ぜひ私の「座右の銘」にさせていただきたいです。

           さくら草  

    • 返信
      久美子 2017年8月13日

      さくら草さんってば言いすぎ!

      もう・・・調子乗っちゃうゾ( *´艸`)

  4. 返信
    勢藤潤 2017年8月10日

    処女句集おめでとう。
    さすがに感性豊かな句に感服です。
    十数年前の「抱きしめて欲しくて女細くなる」以来大ファンですよ!
    今回の中では、お父さん、お母さんを詠んだ句が好きだな。
    平凡な句ばかり作っている身には大刺激です。
    前橋より愛をこめて...。

    • 返信
      久美子 2017年8月10日

      うふふふふ( *´艸`)

      「抱きしめて」の句、あの蕎麦屋さんだね。

      懐かしいなぁ・・・。

      また御馳走になりますっ(*´▽`*)

  5. 返信
    さくら草 2017年8月10日

    サスガ 久美子ちゃん素敵で初々しい句ばかり。
    私も若い真似してこんな句を創りたい。
    まだまだ老けて等おれません!!
    前向きな吉野ケ里の作風元気印

    • 返信
      久美子 2017年8月10日

      さくら草さんありがとぉぉぉ!

      若い「真似」なんかしなくても、若いやん★

      さくら草さんは、美智子さんのファッションリーダーだよ。

      宮崎大会で待っててね!

  6. 返信
    新家完司 2017年8月10日

    ミニ句集、拝読しました。
    まず表紙が明るくてユーモアがあっていいですね。
    「はじめに」もおもしろ~い! 
    作品はオリジナル性が光っています。
    真面目な句が多いのは、性格が表われているのでしょうか。
    お忙しいところ、まとめて頂いてサンキューべりマッチでした。
    今夜のブログ更新時にご紹介させていただきます。

    • 返信
      久美子 2017年8月10日

      ありがとうございます!

      表紙もタイトルも、川柳塔の悪友達が決めてくれました。

      やっぱり真面目な性格が出ちゃったみたいでスミマセン(‘ω’)ノ

      卑弥呼の里誌上大会も、どうかよろしくお願い致します!!!

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