川柳塔 2013年4月本社句会秀句の紹介


席 題
「純」
大内 朝子選
 人の句  もう老母は天使のようになりました
 地の句  純朴な気風が燃える町起こし
 天の句  純粋になってゆっくり寝るとする

黒田 能子
遠山 唯教
河内 月子


兼 題
「凹む」
山田 耕治選
 人の句  凹んでる時はやっぱり飲み仲間
 地の句  まな板のくぼみ暮らしの時刻む
 天の句  凹むなら口では言わず肩たたく

澤井 敏治 
太田扶美代
川端 一歩


兼 題
「とろとろ」
森村 美花選
 人の句  とろとろとしている内にもう老後
 地の句  とろとろと我慢煮込んで五十年
 天の句  生きる意味問うとろとろの介護食

神野千恵子 
西出 楓楽
西出 楓楽


兼 題
「奉仕」
笹倉 良一選
 人の句  奉仕する心やさしい芽生えです
 地の句  面倒見のいい方でした星になる
 天の句  ともに泣きともに笑った奉仕の輪

西田いくひろ
柴本 ばっは
澤井 敏治


兼 題
「賢い」
奥田みつ子選
 人の句  賢人も普通の人も老いはくる
 地の句  結果は言わず努力を褒めている賢母
 天の句  偏差値で計れない知恵役に立ち

平嶋美智子
山本希久子
柴田  隆


兼 題
「紅」
小島 蘭幸選
 人の句  薄紅を秘めた老人色になる
 地の句  口紅を塗るとき妻のやわらかし
 天の句  花吹雪浴びて薄紅色になる

居谷真理子
鴨谷瑠美子
新家 完司


月間賞
新家 完司



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