川柳塔 2013年1月本社句会秀句の紹介


席 題
「細 胞」
山本希久子選
 人の句  優しさに触れて細胞生き返る
 地の句  細胞ももみじマークを付け出した
 天の句  細胞の一つ一つに先祖様

小林 わこ
三宅 保州
居谷真理子


兼 題
「あふれる」
堀 正和選
 人の句  銀行に他人の金が溢れてる
 地の句  あふれる湯妻はな歌のルノワール
 天の句  あふれつつある老人の一人なり

柿花 和夫 
加島 由一
新家 完司


兼 題
「ラジオ」
古久保和子選
 人の句  ウトウトと床屋のイスで聞くラジオ
 地の句  みんな来いラジオ体操野っ原だ
 天の句  いわし雲聴かぬラジオが鳴っている

江島谷勝弘
柴本ばっは
たむらあきこ


兼 題
「ずしり」
江見 見清選
 人の句  赤い糸もつれてずしり愛と憎
 地の句  痩せてても看てる私にずしりくる
 天の句  原子の火ずしりと重いツケ残す

升成 好
金川 宣子
山田 耕治


兼 題
「叶 う」
三宅 保州選
 人の句  忘却だけがいつか叶えてくれている
 地の句  終章に楽しかったと書きたいね
 天の句  叶うならあなたにわたくしを植える

たむらあきこ
岩佐ダン吉
たむらあきこ


兼 題
「太 陽」
西出 楓楽選
 人の句  夕陽から拍手をされて鍬を置く
 地の句  筋書きのない一言に陽が当たる
 天の句  絶好調わたしのために陽が昇る

山野 寿之
今井万紗子
木本 朱夏


月間賞
木本 朱夏



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