大人買い止めて少年取り戻す


担当:智史

大人買い止めて少年取り戻す
藤井智史

小学生の頃、「ビックリマン」が流行っていた。

1個30円のビックリマンチョコというおまけシール付きのお菓子を私を含め同級生は挙って買っていた(私は、家族に買って貰っていた記憶がある)。

中でも、ヘッドというなかなか手に入らない、キラキラシールやホログラムシールを当てる為に、何個も買った。

5個買って、いっぺんに1日に5個とも開けてしまい、「楽しみが無くなった」と落ち込んでいると、母から、「1日1個ずつ開けなさい」と言われ、我が家の独自のルールを決定すると、それを忠実に守った(物凄く真面目だったのかもしれない)。

1日1個開けるのが楽しみで楽しみで仕方がなかった。
ヘッドが当たった時は、ものすごく嬉しかった。

やがて大きなブームは去り、私は、ビックリマンを買わなくなった。

先日、コンビニで復刻版のビックリマンチョコが1個80円(税抜)で販売されていた。

「久しぶりに買うか」と思い、手を伸ばした(38歳のおじさんが何をやっているのか…)。

今だったら、ブームに乗って、1ケースごと「大人買い」できるお金もあるが、何か気が引ける。

もう大人であり、少年の時のようなウキウキ感がないこと。
そして、「沢山買って、おまえは、いっぺんに開けるのか」
と神の声。

非常に罪悪感を感じた。

結局2個買って(結局買ったんかい!)帰宅する。

少年の頃に戻り、その2個を、1日1個ずつ開けたのであった。

少年のときとは違う、新鮮な感動があった。

(因みに、子どもの頃から、ビックリマンのチョコレートウエハースも大好きだったので食べた。おいしかった。)

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